アイドルを辞めたら、お金はどう変わる?

「アイドルを辞めたら、お金はどうなるんだろう」
卒業を考えはじめると、辞めたあとのお金のことが不安になってしまう方も多いと思います。私自身も、卒業を考えたときに一番こわかったのは、お金のことでした。
この記事では、元アイドルで、現在はアイドルのキャリア支援をさせていただいている私が、アイドルと会社員でお金の仕組みがどう違うのか、辞める前にどんな準備をしておけばいいのかを、順番に解説します。

アイドルを辞めると、お金の面で会社員と何が違うのでしょうか
一番大きな違いは、辞めたあと、しばらく暮らしを支えてくれる仕組みがあるかどうかです。
会社員は、退職しても雇用保険の失業手当や退職金で、数か月ぶんの猶予があることが多いです。一方、業務委託に近い働き方が多い芸能活動では、辞めても失業手当を受け取れないことが多く、この猶予がありません。

ほかにも、毎月の収入の入り方、税金の手続き、年金や健康保険の入り方が違います。芸能の働き方は自由がある一方で、税金や保険の手続きを自分でしなければなりません。会社員は、その手続きの多くを会社がしてくれる代わりに、勤務時間や休みなど、会社の決まりの中で働きます。
「失業手当がない」というのは、具体的にどういうことでしょうか
アイドルを辞めても、失業手当(雇用保険の基本手当)を受け取れないことが多い、ということです。失業手当は、会社などに雇われて働いていた人が受け取れる制度だからです。
アイドルやタレントの多くは、事務所と雇用契約を結ばず、業務委託に近い契約で活動しています。その場合は雇用保険の対象にならないため、辞めても失業手当は受け取れません。
会社員と違って、芸能には、辞めたあとの暮らしを支える仕組みがありません。だから「来月、どうやって暮らしていこう」というところから始まって、やりたい仕事よりも、すぐに収入になる仕事を選ぶ人が多いのです。食費を削ってでも成功したくて始めた人がほとんどで、お金がいちばんの目的なら、そもそも芸能は選びません。私がいたのは、そういう世界でした。
桜のどか(元アイドル/ツギステ取締役)
そのため、会社員のように、辞めてから数か月かけて次の仕事を探す、というやり方はしにくくなります。手元のお金に余裕があるうちに、次の準備を始めてください。すぐに収入になるかどうかだけで仕事を選ばずにすみます。
ご自身の契約が雇用保険の対象だったかどうかは、お住まいの地域のハローワークで確認できます。契約の形によって扱いが変わるので、一度問い合わせてください。
税金や年金・健康保険は、会社員になるとどう変わるのでしょうか
会社員になると、税金と社会保険の手続きの多くを、会社がしてくれるようになります。
- 毎月の収入:フリーに近い働き方は、仕事があるときに受け取るため、月ごとに変わりやすくなります。会社員は、毎月ほぼ決まった額です。
- 税金の手続き:フリーに近い働き方は、自分で確定申告をします。会社員は、給与から天引きされ、会社が年末調整をします。
- 年金・健康保険:フリーに近い働き方は、国民年金・国民健康保険を自分で全額納めます。会社員は、厚生年金・健康保険に入り、保険料の半分を会社が負担します。
- 有給・産休・育休:フリーに近い働き方には、基本的にありません。会社員は、制度として利用できます。
私自身、活動していた頃は、税金のことが本当に分かりませんでした。事務所で税理士さんのお話を聞く会があり、そこで初めて「確定申告」という言葉を知ったくらいです。税金について知る機会がなかっただけなので、分からなくて当たり前です。
青色申告にするかどうか、報酬から源泉徴収されているかどうか、使える控除などは、人によって変わります。ご自身の場合は、税務署・お住まいの市区町村の窓口・年金事務所で確認してください。働き方や契約、お金の基礎は、次のガイドで詳しく説明しています。
アイドルのための「働き方・契約のいろは」ガイド(お金・契約の章あり)
辞める前に、お金の面でやっておくと安心なことはありますか
はい、次の3つです。毎月の生活費を書き出すこと、家計の目安を知ること、お金に余裕があるうちに次の仕事の相談を始めることです。

- ① 毎月の生活費を書き出す:家賃・食費・通信費・その他を、一度書き出してみてください。これが分かると、手元のお金であと何か月暮らせるかが分かります。
- ② 家計の目安を知る:ツギステのお金の研修では、家計の一般的な目安として、手取りに対して「家賃30%・食費15%・通信費5%・交際費10%・サブスク5%・貯金や投資に10〜20%」といった配分を紹介しています。あくまで目安ですが、自分の支出を見直すときの基準になります。

- ③ お金に余裕があるうちに相談する:お金がなくなってから仕事を探すと、すぐに収入になる仕事しか選べなくなりがちです。手元に少し余裕があるうちに、次の仕事の相談を始めてください。
活動中のお金については、チェキの単価やバック率、ギャラ、経費を入れると、毎月手元にいくら残るかを概算できる計算ツールもあります。
お金が不安で、とりあえずアルバイトを始めようか迷っています。どうすればいいですか?
生活費の見通しを立てながら、次の仕事の準備も少しずつ進めてください。アルバイトを始める場合も、それだけで決めてしまう前に、一度ご相談ください。

「来月、生活できないかもしれない」という不安があると、本当はやりたい仕事よりも、すぐにお金になる仕事を選んでしまいがちです。
実際、私たちのところへ相談に来られる方の前年の収入は、中央値で約250万円ほどでした(支援データ n=100・2026年5月末時点の初期データで、サンプルは限られています)。まずは生活の土台を立て直すところから、という方は少なくありません。あなただけではありません。
ツギステに相談すると、お金の面ではどう支えてもらえるのでしょうか
生活費の不安も含めてお話を伺い、就職の準備を無料でサポートします。

カウンセリングでは、生活費やお金の不安も、遠慮なくお話しください。現役のうちでも構いません。無理に就職を急かすことはありません。
相談は、最初から最後まで無料です(企業側から紹介料をいただく仕組み=有料職業紹介 許可番号 13-ユ-315539)。これまでに相談者は100名以上、連携企業ネットワークは200社以上に広がり、面接に進んだ方の内定率は80%を超えています。実際にどんな方がどんな道へ進んだのかは、先輩たちのインタビューで紹介しています。
まずは、毎月の生活費を書き出すところから
会社員とアイドルでは、お金の仕組みが大きく違います。違いを知ったうえで、辞める前から準備を始めてください。まずは毎月の生活費を書き出し、そのうえで、次の仕事について一度ご相談ください。
お金と次の仕事の相談(無料)
活動中の報酬の未払いや、契約にまつわるお金のトラブルは、別の無料窓口(アイドルトラブル解決サポート)にご相談ください。
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監修・執筆

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アイドル・表現者経験者に特化した就職・転職支援サービスを運営しています(有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-315539/設立 2023年1月)。相談から書類作成・面接対策・入社後のフォローまで、求職者の方は無料で利用できます。
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