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「いまさら新人から」に抵抗がある元アイドルへ ― 遅れではありません

監修:桜のどか(株式会社ツギステ取締役/元アイドル9年/キャリアコンサルタント(国家資格)) /
「いまさら新人から」に抵抗がある元アイドルへ ― 遅れではありません|ツギステ

「同年代は、もう社会人として何年も働いている」
「それなのに自分は、いまさら新人からやり直すのか」

卒業や引退のあと、就職を考え始めた多くの方が、この年齢とキャリアの焦りで立ち止まります。私自身も、活動を終えたとき、同じ場所に立っていました。先にお伝えしたいのは、「いまさら新人から」という感覚は、あなたが遅れていることの証明ではない、ということです。むしろ元アイドルにとって、新人から始める時間には、他では手に入らない価値があります。この記事では、なぜ「もう遅い」と感じてしまうのか、その焦りとの向き合い方と、新人から始めることの本当の意味を、順番に整理します。書いているのは、約9年アイドルとして活動して卒業し、いまはキャリアコンサルタント(国家資格)として同じ道を歩む方をサポートしている私、桜のどかです。

「いまさら新人から」は、もう遅すぎるのでしょうか

いいえ、遅くありません。年齢で就職の扉が閉じるわけではありませんし、新人から始めることは、あなたが思っているほど不利ではありません。

「もう遅い」と感じるのは、あなたに問題があるからではありません。芸能の世界は、若さがそのまま価値になりやすい場所です。その感覚が体に残っていると、就職でも「若いほうが有利」「年を重ねたらもう手遅れ」と、つい同じ物差しで測ってしまいます。でも、一般企業の世界は少し違います。何歳で入ったかよりも、その後どう積み上げるかを見てもらえる場面のほうが、ずっと多いのです。

だから、今の「遅いかもしれない」という気持ちは、いったん脇に置いて大丈夫です。まずは、その焦りがどこから来ているのかを、一緒にほどいていきましょう。

同年代はもう社会人5年目。この差は、埋まらないのでしょうか

その差は、あなたが思うほど大きくありません。そもそも、キャリアは全員が同じ地点から一斉に走り出す徒競走ではないからです。

「同年代はもう5年目なのに、自分はゼロから」。こう考えると、差ばかりが目について、動く前に足がすくんでしまいます。これは、真剣に活動に打ち込んできた人ほど感じやすいことです。でも、その比較は「他人の時計」で自分を測っているようなものです。走り出した日も、走っている道も、人によってまるで違います。

私自身、活動を終えたとき、新しい道への楽しみが半分、「アイドル以外で、これからやっていけるのかな」という不安が半分、という感じでした。同じくらいの年の人たちが積み上げてきたものを思うと、自分は出遅れたのかもしれない、と感じた時期もあります。でも振り返ると、足りなかったのは能力でも時間でもなくて、「どんな道があるのかを、知らなかったこと」でした。知らなかっただけなので、知って、動き出したら、そこからちゃんと始められたんです。

比べる相手は、5年先を走る同年代ではなく、去年の自分で十分です。半歩でも進めたなら、それは確かな前進です。

「もう遅い」は他人の時計で測っているだけ。「同年代に追いつかなきゃ」と比べて動けなくなる捉え方と、「自分の現在地から始める」見方の対比図

アイドルを続けた時間は、就職では無駄になるのでしょうか

いいえ、無駄にはなりません。無駄に見えてしまうのは、その経験が「仕事の言葉」にまだ翻訳されていないからです。

何年も同じ活動を続けた継続力、お客さんの小さな変化に気づく観察力、本番でうまくいかなくても立て直す力。これらは、どんな職場でも必要とされる力です。ただ、履歴書の「職歴」の欄には、そのままの形では書きにくい。だから「空白の時間だったのかも」と感じてしまうだけなのです。足りないのは中身ではなく、それを企業に伝わる言葉に置き換える作業のほうです。

自分の経験を言葉にするのが難しければ、履歴書・職務経歴書への書き方を整理した記事から読んでみてください。経験を職務経歴書の文章に変換する無料ツールもあります。

アイドル経験は履歴書に書ける?職歴の書き方(関連記事)

経験を職務経歴書の文章に変換する無料ツール(ツギステ)

新人からやり直すことに、価値はあるのでしょうか

はい、あります。むしろ元アイドルにとって、新人から始める時間には、他の道では得にくい固有の価値があります。

一般企業への就職は、アイドルの世界から見ると、いちばん縁遠く感じる道かもしれません。でも実は、給与を受け取りながら、ビジネスの基本を実地で学べる、という他にない強みがあります。お金の流れ、人とのやりとり、計画を立てて実行すること。これらを、生活のリスクを抱えずに身につけられる場所は、そう多くありません。

新人から始めて手に入る4つの土台:安定した収入と生活の足場/ビジネスの基本を実地で/「社会の普通」という土台/落ち着いて考える余白。さらに、就職はゴールではなく足場

そして、生活の足場が整うと、初めて「本当はどうしたいのか」を、落ち着いて考えられるようになります。毎月の収入が読めない状態では、どうしても「やりたいこと」より「とりあえずやれること」を選びがちです。まず暮らしが安定するからこそ、その先の選択肢が見えてきます。

就職は、ゴールではありません。この先に学び直しや独立、別の挑戦を考えるとしても、ここで得た土台がそれを支えてくれます。会社員から独立する道はいつでも選べますが、その逆は年齢とともに難しくなっていく。だからこそ、まず一度、社会の基本という足場を持っておくことには意味があるのです。

回り道をしてきた自分でも、大丈夫でしょうか

大丈夫です。回り道は、キャリアの傷にはなりません。むしろ、人と違う道を通ってきたことが、他の人には出せない強みになります。

実際、まっすぐ一本道では進まなかった先輩は、たくさんいます。ある方は、一度就職したあとアイドルの世界に入り、数年活動してから、もう一度就職を考え始めました。「こんなに回り道した自分に、価値なんてあるのかな」と、最初はとても不安だったそうです。でも今は、ある企業で採用の仕事(人事)をしています。「毎日ちがう人と向き合う点が、アイドルの頃と似ているんです」と話してくれました。回り道の一つひとつが、今の仕事にそのまま活きているのです。

遠回りに見えた道が、いちばんの強みになった:就職→アイドル活動→もう一度就職を考える→採用の仕事(人事)へ、という回り道のタイムライン
オフィスで、先輩に教わりながらノートにメモを取る新人の女性
回り道の先で、自分の場所を見つけて働く。まっすぐ来なかったからこそ、活きる経験があります。

「新人から」を不安に思う気持ちの奥には、「収入が下がるのでは」という心配もあると思います。でも、それも決まった話ではありません。「アイドルには社会人経験がないから」と自信をなくしていた方が、その経験を評価する会社と出会い、収入も活動時代とほとんど変わらないまま、新しい仕事に就いたこともありました。「新人から=ゼロからやり直し」とは限らないのです。

ひとりで踏み出すのが不安なときは

自分ひとりで「もう遅い」「回り道した」と抱えていると、焦りはどんどん大きくなります。だからこそ、その焦りを外から一緒に見てくれる相手がいると、景色が変わります。

ツギステでは、相談から就職後まで、次の流れでサポートしています。

ツギステの支援フロー5ステップ:カウンセリング→強みの翻訳→書類作成→面接対策→就職後も伴走(相談から就職後まで無料)
  1. カウンセリング ― いまの状況とお気持ちを伺います(辞めると決めていなくても、現役でも、年齢や回り道が気になっていてもOK)
  2. 強みの翻訳 ― 適性検査と対話で、これまでの経験を仕事の言葉に置き換えます
  3. 書類作成のサポート ― 履歴書・プロフィール表・職務経歴書を一緒に整えます
  4. 面接のサポート ― 面接練習と対策を一緒に進めます
  5. 就職後も ― 送り出して終わりにはしません。定着まで伴走します

費用は最初から最後まで無料です(企業側から紹介料をいただく仕組みのため)。これまでに相談者は100名以上、連携企業ネットワークは200社以上に広がり、面接に進んだ方の内定率は80%を超えています。私たちの支援データ(初期の集計・n=100・サンプル限定)でも、相談に来られた方の8割以上が、一般企業での就職経験のない方でした。つまり、「いまさら新人から」という地点から一緒に始めた方が、ほとんどなのです。あなただけが特別に遅れているわけではありません。

どんな道に進んだのかは、先輩たちのインタビューが参考になります。読んでみると、年齢や回り道を気にしていたところから始まった話が、たくさんあります。どんな職種があるのかを眺めたい方は、職種別の仕事図鑑からのぞいてみてください。

先輩たちの就職インタビューを読む(ツギステ)

職種別の仕事図鑑を見る(ツギステ)

最後に

「いまさら新人から」と感じているとき、足りていないのは若さでも時間でもなく、まだ知らない選択肢と、その焦りを一緒に見てくれる相手なのだと、私は思います。新人から始めることは、キャリアをゼロに戻すことではありません。その先の何を選ぶにしても効いてくる土台を、給与を受け取りながら手に入れる時間です。

同年代と比べて足がすくむ日もあると思います。それでも、あなたのペースで半歩ずつ進んだ先に、ちゃんと合う場所があると、私は信じています。ひとりで抱え込まず、まずは今の気持ちを言葉にするところから、一緒に始めていけたら嬉しいです。

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この記事の監修者 桜のどか(株式会社ツギステ取締役/元アイドル(9年)/キャリアコンサルタント(国家資格))

監修・執筆

桜のどか(さくら のどか)
株式会社ツギステ取締役/元アイドル(9年)/キャリアコンサルタント(国家資格)
アイドルとして約9年活動し、卒業。俳優としての活動を経て、現在は元アイドルの就職・転職サポートを担当しています。わたし自身、ステージを降りたあとに同じことで迷いました。だからこの記事は、正論ではなく「その時ほしかった言葉」で書いています。
note: https://note.com/sakuranodoka X: https://x.com/sakura_nodoka_

株式会社ツギステ
アイドル・表現者経験者に特化した就職・転職支援サービスを運営しています(有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-315539/設立 2023年1月)。相談から書類作成・面接対策・入社後のフォローまで、求職者の方は無料で利用できます。
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