元アイドルに事務職は向いている? ― 活きる経験と、先輩たちの実例

「元アイドルに、事務職って向いているのかな」
活動を終えて次の仕事を考えたとき、そう検索してみる方は少なくないと思います。人前に立つ仕事が長かったぶん、デスクに向かう静かな仕事が自分に合うのか、うまく想像できない。私も、卒業したばかりの頃は、事務職どころか「アイドル以外で食べていく」ということ自体、半分あきらめていました。
この記事では、なぜアイドル経験が事務職で活きるのか、実際に事務系の仕事へ進んだ先輩がどんな道を歩んだのか、そして向き不向きの目安までを、できるだけ具体的に整理します。書いているのは、約9年アイドルとして活動して卒業し、いまはキャリアコンサルタント(国家資格)として同じ道を歩む方をサポートしている私、桜のどかです。
そもそも、元アイドルに事務職は向いているのでしょうか
正直にお伝えすると、「元アイドルなら事務職に向いています」と、ひとことで言い切ることはできません。向き不向きは、経歴よりも、その人の性格や好きな働き方によって変わるからです。
そのうえで、はっきり言えることがあります。アイドルとして過ごした毎日のなかには、事務職で求められる力とつながる経験が、確かにたくさんあるということです。物販の数字を毎回きちんと合わせる、リハと配信とSNSを同時に回す、共演者やスタッフやファンのあいだに立って調整する。こうした動きは、そのまま事務の仕事に置き換えられます。「向いているか」の答えを探す前に、まず「どんな経験が活きるのか」を知ってもらえたらと思います。
なぜ、アイドル経験は事務職で活きるのでしょうか
いちばんの理由は、事務職の土台になる「正確さ・段取り・気配り」を、アイドル時代にすでに数えきれないほど実践しているからです。ただ、多くの方はそれを「特別なスキル」だと思っていません。当たり前にやっていたことだからです。

たとえば、物販の在庫やチェキの本数を毎回数えて合わせていたこと。これは、数字を正確に扱う計数管理の力です。ライブ・リハ・配信・SNSを同時に回していたこと。これは、複数の予定を段取りするマルチタスクの力です。足りないのは能力ではなく、この経験を「仕事の言葉」に翻訳する作業だけ。その翻訳を一緒にやるのが、私たちの中心の仕事です。
私自身、卒業したばかりの頃は、自分がどれくらいの価値で働いていたのか、正直よく分かっていませんでした。誰も教えてくれませんでしたから。だからこそ、自分の経験がどんな仕事につながるのかを、誰かと一緒に言葉にしていく作業には、大きな意味があると感じています。
実際に事務系の仕事へ進んだ先輩は、どんな道を歩んだのでしょうか
ここでは、実際に事務系の仕事へ進んだ方の例を紹介します。プライバシーに配慮して、お名前やグループ名は出さず、業種と職種の粒度でお伝えします。

ある方は、「アイドルは正社員になんてなれない」と思い込んで、次の一歩を踏み出せずにいました。それが、広告・メディア系の企業で総務職として働きはじめ、土日休みの生活を手に入れました。「元アイドルを欲しがる会社が、ちゃんとあるんですよ」という一言が、きっかけになったそうです。
別の方は、就職してからアイドルになり、また就職する、という回り道を経て、小売企業の人事(採用担当)になりました。「毎日違う人に会うところが、アイドルの頃と似ていて楽しい」と話してくれました。回り道だと思っていた経歴が、そのまま強みになった例です。
自力の求人探しで「私が働ける場所なんてない」と感じていた方は、都心の企業の受付事務として就職しました。はじめましての方に安心してもらう——それは、アイドル時代にずっとやってきたことでした。
もちろん、ここで挙げたのは進路の一例です。「事務職が唯一の正解」ということでは、まったくありません。同じアイドル経験でも、営業・接客・広報など、進む道は人によってさまざまです。
逆に、事務職が向かない・つまずきやすいのはどんな時でしょうか
向いている面ばかりお伝えするのは、誠実ではないと思うので、気になりやすい点も正直に書きます。

こつこつ続けるのが苦にならない方、人の小さな変化に気づける方、誰かを支える役回りにやりがいを感じる方は、事務職の毎日となじみやすい傾向があります。一方で、「PC操作に自信がない」「なんだか地味そう」「未経験からのスタートが不安」と感じて、足踏みしてしまう方も多いです。
ただ、この不安の多くは、始める前だからこそ大きく見えているだけ、ということもよくあります。PCは入社までに基礎を押さえれば十分で、研修がある会社も少なくありません。事務職は、見た目の印象より、段取りと気配りで人を支える動きの多い仕事です。そして、最初は誰もが未経験からのスタートです。向き不向きは、頭で考えるより、実際に自分の経験を棚卸ししてみて初めて見えてくることが多いと感じています。

事務職に興味が出たら、何から始めればいいのでしょうか
「少し向いているかも」と思えたら、まずは自分の経験を棚卸しして、仕事の言葉に翻訳するところから始めるのがおすすめです。ツギステの場合は、相談から就職後まで、次のようにサポートしています。

- カウンセリング ― いまの状況とお気持ちを伺います(辞めると決めていなくても、現役でも、やりたいことが決まっていなくてもOK)
- 強みの翻訳 ― 適性検査と対話で、これまでの経験を仕事の言葉に置き換えます
- 書類作成のサポート ― 履歴書・プロフィール表・職務経歴書を一緒に整えます
- 面接のサポート ― 面接練習と対策を一緒に進めます
- 就職後も ― 送り出して終わりにはしません。入社後6か月まで並走します
この流れのすべてが、最初から最後まで無料です。求職者ではなく、採用した企業側が紹介料を支払う仕組み(有料職業紹介 許可番号 13-ユ-315539)だからです。これまでに相談者は100名以上、連携企業ネットワークは200社以上に広がり、面接に進んだ方の内定率は80%を超えています。もちろん、事務職を選ぶかどうかも含めて、最終的に決めるのは、いつもあなた自身です。
自分の経験をどう仕事の言葉に置き換えるのかは、こちらの記事でくわしく説明しています。
履歴書に経験をどう書くか迷っている方は、こちらもあわせてどうぞ。
事務職に限らず、先輩たちが実際にどんな仕事へ進んだのかは、インタビューが参考になります。
最後に
「元アイドルに事務職は向いているのかな」と調べているということは、それだけ、自分に合う働き方を真剣に探しているということだと思います。答えは人それぞれで、向いている人もいれば、別の道のほうがしっくりくる人もいます。大切なのは、決まった正解に自分を当てはめることではなく、自分の経験がどんな仕事で活きるのかを、落ち着いて棚卸ししてみることです。
もし「一人で考えると、どうしても不安のほうが大きくなる」と感じたら、その棚卸しを一緒にやる相手として、私たちがいます。話してみて、事務職が違うと感じたら、それも一つの答えです。あなたが自分に合う道を選べるように、そのお手伝いをしています。
→ まずは、経験の棚卸しから話してみませんか(無料相談)
活動中のトラブルや事務所との関係のお悩みは、別の無料窓口(アイドルトラブル解決サポート)でも受け付けています。

監修・執筆
桜のどか(さくら のどか)
株式会社ツギステ取締役/元アイドル(9年)/キャリアコンサルタント(国家資格)
アイドルとして約9年活動し、卒業。俳優としての活動を経て、現在は元アイドルの就職・転職サポートを担当しています。わたし自身、ステージを降りたあとに同じことで迷いました。だからこの記事は、正論ではなく「その時ほしかった言葉」で書いています。
note: https://note.com/sakuranodoka X: https://x.com/sakura_nodoka_
株式会社ツギステ
アイドル・表現者経験者に特化した就職・転職支援サービスを運営しています(有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-315539/設立 2023年1月)。相談から書類作成・面接対策・入社後のフォローまで、求職者の方は無料で利用できます。
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