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卒業直後に何もやる気が出ないのは普通です ― 焦らなくて大丈夫な理由

監修:桜のどか(株式会社ツギステ取締役/元アイドル9年/キャリアコンサルタント(国家資格)) /
卒業直後に何もやる気が出ないのは普通です ― 焦らなくて大丈夫な理由|ツギステ

「卒業したのに、何もやる気が出ない」
「焦っているのに、体も気持ちも動いてくれない」

卒業や引退のあと、多くの方がこの状態の中にいます。私自身も、活動を終えたあと、まさにそうでした。先にお伝えしたいのは、それは怠けでも、あなたがおかしいからでもないということです。大きな役割が一度に終わったあとに、誰もが通る自然な時期があります。この記事では、なぜ卒業直後に動けなくなるのか、それはどのくらい続くのか、そして少しずつ動き出すには何から始めればいいのかを、順を追って整理します。書いているのは、約9年アイドルとして活動して卒業し、いまはキャリアコンサルタント(国家資格)として同じ道を歩む方をサポートしている私、桜のどかです。

卒業したのに何もやる気が出ません。これって普通なのでしょうか

はい、普通です。むしろ、大きな活動を終えた直後に何もやる気が出ないのは、心と体が自然に見せる反応です。

ずっと全力で走り続けてきた人が、その走りを止めたとき、すぐに次へ切り替えられるほうが、実はまれです。心理学では、大きな役割が終わったあとには「中立圏」と呼ばれる時期が来ると説明されます。古い役割はもう終わったのに、新しい役割にはまだ移れていない、宙ぶらりんの空白の時期です。外から見ると停滞しているように見えますが、実際には、次に進むために自分を整理し直している、必要な時間なのです。

だから、いま何もしたくないのは、あなたが弱いからでも、怠けているからでもありません。それだけ本気で走ってきた証拠であり、そのぶんの反動が来ているだけです。

どうして卒業した途端、動けなくなってしまうのでしょうか

それは、あなたを支えていた張りつめた糸が、一度にほどけたからです。緊張がゆるむと、これまで感じずにいた疲れが一気に出てきます。

活動している間は、スケジュール、人との関わり、見られ方まで、すべてが「アイドルの自分」を中心に組み立てられています。常に気を張り、次から次へとやることがある状態です。その中心が卒業でなくなると、張りつめていた糸がゆるみ、抑えていた疲れが表に出てきます。同時に、一日をどう過ごすか、これから何をするかという”軸”も一度に見えなくなる。だから、体が重く、気持ちも動かないのは、ごく自然なことなのです。

私自身、卒業した翌日のことをよく覚えています。前の日は夜中の12時まで物販やお客さんの対応をしていて、翌日は疲れが全部出て、何も考えられませんでした。最初は「やりきった、自由だ」と思っていたのに、少しずつ「うわ、これから何をしよう。どうしよう」に変わっていったんです。あのとき動けなかったのは、なまけていたからではなくて、走り切ったあとに必要な時間だったのだと、今は思います。

「やりきった」という解放感のあとに、「これからどうしよう」という不安がやってくる。この流れは、多くの方がたどるものです。

卒業直後の気持ちの流れの図。「やりきった・自由だ」という解放感から、「うわ、何しよう…動けない」という中立圏の谷(いまここ)を通り、「少しずつ整理がついてくる」へ向かう。谷は一時的で通り過ぎていく途中だという説明

この「何もしたくない」時期は、どのくらい続くのでしょうか

はっきりした日数は人によって違いますが、多くは一時的なものです。数週間のこともあれば、もう少しかかることもあります。大事なのは、この時期を焦って飛ばそうとしないことです。

早く次を決めなきゃ、と焦って「とりあえず」の選択に流れてしまうと、あとで行き詰まりやすいことが分かっています。やりきれない気持ちや、整理がつかない気持ちを抱えたまま、周りに合わせて次へ進むと、しばらくして「なんだか違う」と立ち止まることになりがちです。だから、いま無理に答えを出さなくて大丈夫です。

むしろ、まだ何も決まっていない、動けない――そのタイミングでの相談が、いちばん役に立ちます。「決めてから相談する」のではなく、「決められないから一緒に考える」で構いません。焦って一人で決めてしまう前に、立ち止まったままの状態で誰かと話す。それが、遠回りに見えていちばんの近道になることが多いのです。

動けない自分を、責めなくていいのでしょうか

はい、責めなくて大丈夫です。動けないのは、怠けているからではなく、心と体が整理をしている時間だからです。

「みんな次に進んでいるのに、自分だけ止まっている」と感じて、動けない自分を責めてしまう方は少なくありません。でも、この時期に必要なのは、無理に立ち上がることよりも、まず十分に休むことです。しっかり休めて初めて、次のことを考える力が戻ってきます。焦らず休んで大丈夫なときと、少し誰かに話してみたほうがいいときの、目安を整理しておきます。

焦らず休んでいいサイン(疲れて何もしたくない/一日ぼーっとして過ごす/これからを考えると不安になる)と、誰かに話してみるといいサイン(眠れない・食べられない日が続く/何週間たっても気持ちが晴れない/自分を責める気持ちから抜け出せない)を並べた目安の図

眠れない日や食べられない日が続く、何週間たっても気持ちがずっと晴れない、自分を責める気持ちから抜け出せない――そんなときは、我慢して一人で抱え込まなくて大丈夫です。ツギステは臨床心理士とも連携していますし、まずは気持ちを言葉にして話してみるだけでも、少し軽くなることがあります。休むことも、話すことも、前に進むための立派な一歩です。

少しずつ動き出すには、何から始めればいいでしょうか

大きな目標を立てることからではありません。まずは、生活のリズムと、ほんの小さな一歩から始めるので十分です。

動き出すというと、「就職先を決める」「やりたいことを見つける」といった大きなことを思い浮かべがちですが、そこからではなくて大丈夫です。おすすめは、次のような順番です。まず、朝起きる時間や食事など、生活のリズムをゆるやかに整える。次に、「何がやりたいか」ではなく「何が不安か」「どんな過ごし方なら少し安心できそうか」を、書き出してみる。そのうえで、気になったことを一つだけ、調べたり、誰かに聞いたりしてみる。これくらいの小ささで十分です。

昼間の静かな部屋で、窓辺に座って外をながめる女性
大きな一歩でなくて大丈夫。少しずつ、日常のペースが戻ってきます。

私自身をふり返っても、卒業した当時に足りなかったのは、やる気や能力ではなく、「知ること」でした。アイドル以外にどんな道があるのかを知らなかったし、自分にそれができるとも思えていなかった。だから前に進もうと思えなかっただけでした。もし今、少しだけ外を眺めてみる気持ちになれたら、続けるか離れるかを整理するノートや、どんな仕事があるのかを眺められる図鑑から、気軽にのぞいてみてください。答えを出すためではなく、選択肢を知るためにです。

続けるか離れるかを整理するノート(ツギステ)

職種別の仕事図鑑を見る(ツギステ)

「その先」を、一人で抱えなくて大丈夫です

動けない時期に、この先のことまで一人で考えようとすると、余計に苦しくなります。だからこそ、まだ何も決まっていない段階から、一緒に考えるところを頼っていいのです。

ツギステでは、相談から就職後まで、次の流れでサポートしています。

ツギステの支援フロー5ステップ:カウンセリング→強みの翻訳→書類作成→面接対策→就職後も伴走(相談から就職後まで無料)
  1. カウンセリング ― いまの状況とお気持ちを伺います(辞めると決めていなくても、動けない状態のままでもOK)
  2. 強みの翻訳 ― 適性検査と対話で、これまでの経験を仕事の言葉に置き換えます
  3. 書類作成のサポート ― 履歴書・プロフィール表・職務経歴書を一緒に整えます
  4. 面接のサポート ― 面接練習と対策を一緒に進めます
  5. 就職後も ― 送り出して終わりにはしません。定着まで伴走します

費用は最初から最後まで無料です(企業側から紹介料をいただく仕組みのため)。これまでに相談者は100名以上、連携企業ネットワークは200社以上に広がり、面接に進んだ方の内定率は80%を超えています。私たちの支援データ(初期の集計・n=100・サンプル限定)でも、相談に来られた方の8割以上が、一般企業での就職経験のない方でした。「まだ何もやる気が出ない」「働いた経験がない」という段階から一緒に始めた方が、ほとんどなのです。

自分の経験がどんな仕事の言葉になるのか気になってきたら、「何もスキルがない」という思い込みをほどく記事も、動き出す準備が整ったころに読んでみてください。

「何もスキルがない」は思い込みです(関連記事)

先輩たちの就職インタビューを読む(ツギステ)

最後に

卒業直後に何もやる気が出ないのは、あなたがおかしいからではありません。大きな役割を走り切ったあとに、誰もが通る自然な時期の中にいるだけです。いまは、しっかり休んでいい時間です。動けるようになるのを待つあいだ、無理に一人で先を描こうとしなくて大丈夫。まだ何も決まっていない、そのままの状態で、まずは気持ちを言葉にするところから、一緒に始めていけたら嬉しいです。焦らなくて大丈夫。あなたのペースで進んでいきましょう。

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この記事の監修者 桜のどか(株式会社ツギステ取締役/元アイドル(9年)/キャリアコンサルタント(国家資格))

監修・執筆

桜のどか(さくら のどか)
株式会社ツギステ取締役/元アイドル(9年)/キャリアコンサルタント(国家資格)
アイドルとして約9年活動し、卒業。俳優としての活動を経て、現在は元アイドルの就職・転職サポートを担当しています。わたし自身、ステージを降りたあとに同じことで迷いました。だからこの記事は、正論ではなく「その時ほしかった言葉」で書いています。
note: https://note.com/sakuranodoka X: https://x.com/sakura_nodoka_

株式会社ツギステ
アイドル・表現者経験者に特化した就職・転職支援サービスを運営しています(有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-315539/設立 2023年1月)。相談から書類作成・面接対策・入社後のフォローまで、求職者の方は無料で利用できます。
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